Category カンボジア旅情報  Date 2025.10.13

プチュンバンに関する特別ツアーを催行したお話。

スオースダイ!ソックサバーイ?

クロマーツアーズプノンペン支店インターン生のIwamotoです。

9月14日(日)に催行した在住者向けプチュンバン体験特別ツアーについてレポートさせていただきます。

仏教専門家 手束耕治さんと巡る!カンボジア最大の伝統行事 プチュンバンツアー

「プチュンバン(カンボジアお盆)」は、カンボジア人にとってクメール正月(ソンクラーン)と同じくらいの盛り上がりをみせる一大行事となっています(盛り上がり方のベクトルは違いますが笑)!

そんな中で、今回は特別に仏教専門家である手束耕治さんをゲストとして迎え入れてプチュンバン体験へ行ってきました。

寺院内の様子

プチュンバンとは?

「プチュンバン」とは毎年9月頃に15日間にわたって行われる先祖供養の大祭で、カンボジア語で「集まって(プチュ)捧げる(バン)」という意味があります。家族で集まってお寺に参拝し、ご先祖様と再会するために複数の寺院を巡ることを重要視します。

訪問場所①プサーカンダール

まず初めに、お寺を周る前にお寺に寄進するお供え物を買いにお寺の近くの市場「プサーカンダール」へ行きました。この市場の名前はプサー(市場)カンダール(真ん中)という意味があり、長年にわたりプノンペンの中心にあるマーケットとして知られています。

(※観光名所のセントラルマーケットとは別の市場です)

プサーカンダールにて寄進の品物を購入

 

このマーケットでは寄進の品の購入をしました。
カンボジアでは、お坊さんたちが必要としているアイテムがセットになっているパッケージが仏具専門店で売られています。今回はこのお供えセットを4つと、インスタントヌードルを2箱(1箱50袋入り)購入しました。

また、お寺を参拝する際はお賽銭として小銭を沢山使用するので、小額紙幣の両替をして準備をしました。(札束で準備しました、驚きです!)

プサーカンダールにて札束を用意する一同

 

思いがけなかったできごと#1

当初のツアー予定では、プサーカンダールの近くにあるワットウナロムを参拝してからワットランカを巡る予定でした。しかし、なんと困ったことにワットウナロムへ入ることができませんでした。

なぜだろうかと疑問に思い、警備員に尋ねたところ、お偉いさんが訪問されているらしいので入場規制がされているとのことでした(事前情報にはなかった…さすがカンボジア)。

30分程度で規制は緩まるとのことでしたが、急遽スケジュールを変更し、は先にワットランカへ訪問することにしました。

 

足止めをくらう直前

 

訪問場所②ワットランカ

気を取り直して伺ったのはワットランカ。寺院前にはお参りの際にお供えするお花やお線香が売られています。

ワットランカ前にて線香を購入

 

 

地元の人々が参拝する様子

 

 

お祈りを受ける様子

さすがカンボジア最大の文化行事、たくさんの人々で賑わっています。私たちもお供え物を捧げ、僧侶にお祈りをしていただきました。

カンボジアのお寺で僧侶がお経を唱えるとき、参拝者同士が肩や腕に触れ合う光景がよく見られます。これは「功徳をつなぐ」ための習慣で、僧侶の祈りから生まれる功徳を前の人から後ろの人へと分かち合い、皆で受け取るという意味が込められているそうです。

ワットランカの仏像

 

訪問場所③ワットウナロム

最後に訪れたのは、カンボジア仏教の総本山「ワットウナロム」。
上座部仏教のマハニカイ派の中でも格式が高く、多くの信仰を集める寺院です。

朝の規制も緩和され、いざ参拝へ。

参拝している様子

さすがの総本山、こちらも人であふれていました。

お布施と托鉢の様子

プチュンバンは家族と過ごすことが慣習とされていますが、最近では友人と寺院に訪問することも多いらしく学生のグループなども多くみられました。

中田厚仁さんと石山幸基さんのお墓

また、本堂の裏手には日本人二人の慰霊碑があります。

 

中田厚仁さん:「誰かがやらねばならぬ時、僕はその誰かになりたい」と語った中田厚仁さん。UNTACの国連ボランティアとしてカンボジアに赴任し、理想を胸に活動する中で1993年、25歳の若さで殉職されました。

 

石山幸基さん:1970年代、共同通信の記者としてカンボジアを取材中、クメール・ルージュ支配地域で消息を絶った石山幸基さん。内戦下で命を落とした日本人ジャーナリストの一人として、その存在は今も静かに語り継がれています。

お二方ともカンボジアに尽力されて亡くなられています。ワットウナロムへ訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。

 

思いがけなかったできごと#2

ワットウナロムの1階で参拝を終えた後、本堂(2階)へ向かいました。

そして扉の向こうへ行ってみるとそこにはなんと!!!

フン・マネット首相の奥様、 ペイッ・チャンモニー夫人

そこにはカンボジア現首相の奥様、ペイッ・チャンモニー夫人がいらっしゃいました。

これで朝の厳重な規制の謎が解けました(笑)。

現地の人々にすごい人気で、お祈りを捧げてもらっている人が多くいました。

ツアーを終えて

手束さんの専門的な解説のおかげで、単なる観光では体験できない深いカンボジア仏教の世界に触れることができました。

在住者の皆様にも、このような機会を通じてカンボジアの文化により深く触れていただければと思います。

次回の在住者ツアーもお楽しみに!